人文論叢, Volumes 53-54동대학교, 1999 - Humanities |
From inside the book
Results 1-3 of 18
Page 43
... 陳述を含む語を特に副詞と名づける。24 )以上のような記述から、時枝の陳述、すなわち「肯定判断」ないし「判断作用」とは「断定作用および関係作用」のことと解される。なぜなら、「〈静かだ〉といふ時は、概念の表現と同時に、それとは全く性質の異なる ...
... 陳述を含む語を特に副詞と名づける。24 )以上のような記述から、時枝の陳述、すなわち「肯定判断」ないし「判断作用」とは「断定作用および関係作用」のことと解される。なぜなら、「〈静かだ〉といふ時は、概念の表現と同時に、それとは全く性質の異なる ...
Page 47
... 陳述を認めない立場をとっていることから、もともと陳述の概念を文の成立を説明するのに導入したのではないかとも思わせられる。これはまた文の「完結」の概念としてだけ使われている渡辺の陳述ともつながるものでもある。前節で、山田の陳述を「主位観念 ...
... 陳述を認めない立場をとっていることから、もともと陳述の概念を文の成立を説明するのに導入したのではないかとも思わせられる。これはまた文の「完結」の概念としてだけ使われている渡辺の陳述ともつながるものでもある。前節で、山田の陳述を「主位観念 ...
Page 48
... 陳述の観点が渡辺とは違って意義的ではあるものの、時枝も山田同様陳述の中に文の完結をも意識しているという点では渡辺と同じだからである。時枝文法では、山田とは異なって、連体詞、副詞、助動詞、用言に伴う零記号の辞に陳述を認めているが、これは ...
... 陳述の観点が渡辺とは違って意義的ではあるものの、時枝も山田同様陳述の中に文の完結をも意識しているという点では渡辺と同じだからである。時枝文法では、山田とは異なって、連体詞、副詞、助動詞、用言に伴う零記号の辞に陳述を認めているが、これは ...