人文論叢, Volumes 53-54동대학교, 1999 - Humanities |
From inside the book
Results 1-3 of 27
Page 34
... 渡辺の「素材表示関係構成」説との間には以上のような異質性よりもっと根本的な異質性が指摘できる。それは時枝の「詞・辞」説が「言語過程」説から出たものであるに対して、渡辺の「素材表示・関係構成」説は「構文的職能」説から出たものであるという ...
... 渡辺の「素材表示関係構成」説との間には以上のような異質性よりもっと根本的な異質性が指摘できる。それは時枝の「詞・辞」説が「言語過程」説から出たものであるに対して、渡辺の「素材表示・関係構成」説は「構文的職能」説から出たものであるという ...
Page 37
... 渡辺の「展叙」による「叙述内容作り」とほぼ一致している。渡辺の叙述内容作りは、例えば「桜の花が咲いた」において、助詞「の」は素材「桜」に付いて素材「花」に向けて叙述を展開し、その結果として素材「桜の花」ができあがり、助詞「が」は ...
... 渡辺の「展叙」による「叙述内容作り」とほぼ一致している。渡辺の叙述内容作りは、例えば「桜の花が咲いた」において、助詞「の」は素材「桜」に付いて素材「花」に向けて叙述を展開し、その結果として素材「桜の花」ができあがり、助詞「が」は ...
Page 47
... 渡辺の叙述の職能と関係があったのに対して、「文を文たらしめる断定作用」は叙述の職能とは関係がなかった。この「文を文たらしめる断定作用(終止作用)」こそが本節で扱っている渡辺の陳述と関係があると言える。すなわち、渡辺の陳述も、主位観念と賓位 ...
... 渡辺の叙述の職能と関係があったのに対して、「文を文たらしめる断定作用」は叙述の職能とは関係がなかった。この「文を文たらしめる断定作用(終止作用)」こそが本節で扱っている渡辺の陳述と関係があると言える。すなわち、渡辺の陳述も、主位観念と賓位 ...